令和5年 区長と議長のフロリズドルフ区訪問について
区長と議長がオーストリア共和国ウィーン市フロリズドルフ区を訪問しました。
日程:令和5年4月17日~4月22日(4泊6日)
訪問による成果をご報告いたします。
葛飾区・フロリズドルフ区の友好都市提携に関する確認書に調印
フロリズドルフ区庁舎で調印式が開かれ、在オーストリア日本国大使館の大高公使をはじめとする大勢の関係者が列席する中、「行政、文化・芸術、産業など多方面における交流を推進して相互理解を深め、両区の発展に寄与すると共に、更なる友好関係を構築する」とした確認書に調印しました。
調印式の列席者には、実際に葛飾区を訪問したことのある方もおり、その時のことを嬉しそうに話してくれました。葛飾区で過ごした思い出が、長い年月を経ても楽しい思い出として心に刻まれていることに感動するとともに、交流を長く続けていくことは大変有意義であると感じました。
セレモニー会場には、葛飾区が贈った絵画作品が飾られていました。この絵画と対になる絵画作品は葛飾区にあります。この絵画作品と同じように、遠く離れていても、両区の心は一つであるという思いを強くしました。
フロリズドルフ区長との会談
葛飾区とフロリズドルフ区は、昨年友好都市提携から35周年を迎えました。両区は、区民レベルでの交流を長く続けて参りましたが、その中でも「青少年ホームステイ派遣・受入」は両区の交流の礎でもあり、これからの友好交流の発展には欠かせない事業です。今年、4年ぶりに青少年ホームステイ派遣・受入を再開するにあたり、フロリズドルフ区のパパイ区長と会談し、フロリズドルフ区側も、この事業を非常に重視しており、互いに万全の態勢で準備を進めることを確認しました。
また、会談に先立ち、桜の森を視察いたしました。桜の森には、「出会いのテーブル」(大理石製のテーブルと椅子)というモニュメントが設置されています。これは、2019年に日本とオーストリアが国交樹立150周年となる節目の年を迎えたことを記念し、設置されたものです。その後、友好の象徴としてフロリズドルフ区から「出会いの椅子」(大理石製の椅子)が葛飾区に寄贈され、2020年に区役所本庁舎の正面玄関前に設置しました。このモニュメントのように、ホームステイを通じて葛飾区とフロリズドルフの青少年が出会い、互いの文化を受け入れ、様々な体験を経て互いに成長し、両区の友好交流の懸け橋となってくれることを願っております。
現地関係者との面会
フロリズドルフ区庁舎、在オーストリア日本国大使館を表敬訪問しました。大使館では、大高公使に両区のこれまでの友好交流の経緯についてお話させていただき、葛飾区とフロリズドルフの友好交流を支援していきたいというお言葉をいただきました。
また、フロリズドルフ区出身の国会議員やウィーン市長にも面会し、昨年35周年を迎えた両区の長きにわたる交流に祝福の言葉をいただくとともに、今後も両区の友好交流への協力・支援をいただけるようお願いしてまいりました。
このほか、フロリズドルフ区の議員や、両区の友好交流に携わってくださっている方々にもお会いし、今年再開となるホームステイ派遣・受入へのご協力をお願いしてまいりました。
今回の訪問は、両区の友好交流活動の後押しとなることを確信しております。
児童福祉組織SOSキンダードルフ視察
SOSキンダードルフは、1949年、第二次世界大戦などで親を失ったり、養育放棄された子どもを複数の家からなる「村」に引き取り、親代わりのスタッフが一緒に暮らして、その成育と自立を支援することを目的として、オーストリアから活動が始まった国際的な組織です。
令和5年10月1日の児童相談所開設に向け、実際に施設を訪れ、直接話を聞くことは今回オーストリアを訪問する大きな目的の一つでした。
SOSキンダードルフで保護している子ども達は、両親が亡くなったり、養育放棄されたりと理由は様々ですが、組織や活動について話を聞く中で、子どもだけではなく両親のサポートも並行して行っていることに驚きました。子どもを保護することを重視するのではなく、「子どもが本当に幸せになるために」を一番に考え、日々奮闘するスタッフの皆さんの活動に感銘を受けました。
また、スタッフだけではなく、地域全体が子ども達を受け入れ、見守っていることが非常に印象的でした。
子ども達が実際に生活する家も訪問しましたが、本当に家族のように楽しく生活している様子が伝わってきて、胸が熱くなりました。
視察を通じて、子どもの最善の利益確保や、子どもや家庭に対する自立支援の充実など、切れ目のない子育て支援をすべく、決意を新たにしました。
区内小学校の姉妹校訪問
亀有にある中之台小学校の姉妹校であるツェーデンガッセ小学校を訪問しました。両区の子ども達は、互いの絵画作品を贈り合うなどの交流を続けています。
現地の子ども達からは、葛飾の子ども達の学校での生活や授業などについての質問があり、理解しやすいよう実例を挙げて回答しました。遠く離れてはいますが、絵画作品を通じた交流を続ける中で、お互いに思いを馳せ、興味を持ってくれていることを強く感じました。
これからの未来を担っていく子ども達が、互いに心を通わせて長きに渡って交流し、葛飾区とフロリズドルフ区の友好交流の懸け橋となってくれることを願ってやみません。
このページに関するお問い合わせ
文化国際課文化国際担当係
〒124-0012 葛飾区立石6-33-1 文化会館別館2階
電話:03-5670-2259 ファクス:03-5670-2265
Eメールでのお問い合わせはこちらの専用フォームをご利用ください。