キノコによる食中毒の防止について
現在、日本では数千種類ほどのキノコがあると言われていますが、その中でも食用とされているキノコは約100種類、毒キノコは約200種類ほどしか鑑別されておらず、その他大半のキノコは食用なのか毒があるのか不明のままです。毎年、秋になるとキノコ中毒が多く発生しているため、キノコの採取には十分な注意が必要です。
キノコによる食中毒の原因
令和5年のキノコによる食中毒は全国で24件発生し、患者数は60名で、死者も1名出ています。これらの原因となる毒キノコは食用キノコの近くに生えていたり、地味な色でいかにもおいしそうに見えたりと、食用のキノコと間違えて採取されてしまうことが多いです。野生のキノコについては、食べられるかを安易に自己判断せず、専門家や専門機関の判断を仰ぐようにしましょう。
食中毒の原因となる主な毒キノコ
1.クサウラベニタケ(毒)
食用のシメジ類やウラベニホテイシメジと似ているため、誤食が多いです。
2.ツキヨタケ(毒)
ブナの枯れ木に重なるように発生し、シイタケやムキタケなどと似ているため食中毒が多いです。柄を縦に裂くと黒いシミがあり、発光性があるので暗がりで青白く光ります。
3.カキシメジ(毒)
林内の地上から発生する地味な色のキノコで、古くなるとヒダに赤褐色のシミができます。
4.ドクツルタケ(猛毒)
林内の地上から発生する、全体が白色のキノコです。傘の下にツバと呼ばれるヒダと、柄の根本にツボと呼ばれるふくらみがあります。猛毒キノコで、死亡事例も報告されています。
5.ニガクリタケ(毒)
切り株、朽木などから発生する苦みのある黄色いキノコで、一年中発生します。
キノコによる食中毒防止5カ条
キノコによる食中毒を起こさないために、次のことに注意しましょう。
1.確実に鑑定されたキノコ以外は、絶対に食べないようにしましょう。
2.キノコ採りは専門家に同行してもらい、毒キノコが混入しないように注意しましょう。
3.言い伝えや迷信は、むやみに信じないようにしましょう。
・柄を縦にさくことができるキノコは食べられる(ウソ)
・地味な色をしたキノコは食べられる(ウソ)
・虫が食べているキノコは食べられる(ウソ)
・ナスと一緒に料理すれば食べられる(ウソ)
・塩漬けや乾燥すれば食べられる(ウソ)
4.素人が図鑑の写真や絵にあてはめて、勝手に鑑定しないようにしましょう。
5.食用のキノコでも、生の状態で食べたり、一度に大量に食べたりしないようにしましょう。
※もし、誤ってキノコを食べて中毒を起こした場合は、早急に医師の診断を受けることが大切です。なお、原因となったキノコが残っている場合は、受診の際に持参して治療の参考にしてもらいましょう。
関係リンク先
このページに関するお問い合わせ
生活衛生課食品衛生担当係
〒125-0062 葛飾区青戸4-15-14 健康プラザかつしか内
電話:03-3602-1242 ファクス:03-3602-1298
Eメールでのお問い合わせはこちらの専用フォームをご利用ください。