平成22年第3回葛飾区議会定例会区長挨拶要旨

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1005405  更新日 平成27年12月19日

印刷 大きな文字で印刷

葛飾区長 青木克德の写真
葛飾区長 青木克德

平成22年9月16日

 平成22年第3回区議会定例会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

 平成22年度も5か月余りが経過いたしました。この間、区政は、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力によりまして、順調に推移をしております。深く感謝を申し上げます。

 ご承知のとおり、わが国の経済は、ギリシャ危機に始まったユーロに対する信用不安、米経済の減速によるFRBの相次ぐ金融緩和の実施により、ドル安・ユーロ安が続く中、円が独歩高に陥っており、復調しつつあった景気にとって大きな打撃となってしまっております。エコカー補助金などの政策効果が切れて景気が正念場を迎える10月期を目の前にして、こうした円高や株安が続くことは、消費動向の先行きに強い不透明感を与えています。

 本区の状況に目を向けましても、区内産業を取り巻く情勢は大変厳しくなっており、経済対策は喫緊の課題となっております。このため、今定例会に「平成22年度第一次補正予算案」を提案させていただき、区内経済へのテコ入れを図るとともに、緊急対応が必要な事業の実施や区民サービスの向上を図ることといたしました。

 補正予算案の主な内容ですが、厳しい経済環境に置かれている区内事業者を支援するための中小企業融資の「債務一本化融資の創設」を始め、観光振興推進事業として、「こち亀」35周年記念イベント事業や柴又の街並み整備に対する助成、地球温暖化対策の一つとして、福祉事業者を対象とした電気自動車導入費助成や一般開放用急速充電スタンドの設置、急増している待機児解消対策としての保育所の設置・整備、コンビニ交付の実施に向けた住民基本台帳カードの無料化等々の経費を計上させていただきました。

 

 次に、「夢と誇りあるふるさと葛飾づくり」を実現していくための主な重点事業の進捗状況について申し上げます。

 

 はじめに、「子どもが元気に育ち、豊かな人間力を育む環境づくり」について申し上げます。

 まず、「保育園等の待機児解消への取り組み」についてであります。

 本区における本年4月現在の待機児数が139名を数え、昨年の62名を2倍以上も上回る事態となったことを受け、後期「葛飾区子育て支援行動計画」を前倒しして、緊急対策を実施することといたしました。

 特に待機児が多い奥戸地域においては、葛飾区土地開発公社の所有地を活用して、低年齢児を中心とする定員30名程度の私立保育園の分園を、平成23年4月の開設をめざして緊急整備いたします。

 東金町地域では、母子生活支援施設「あゆみ苑」の建替えに伴い、併設施設として低年齢児対象で定員20名の私立金町保育園分園を、平成23年10月の開設を目途に整備を支援してまいります。

 また、四つ木地域においては、平成23年10月開設を目途に、定員72名の(仮称)私立四つ木五丁目保育園の整備を進めてまいります。

 認証保育所(A型)につきましては、本年度、待機児が多く発生しているJR亀有駅周辺において、定員33名の施設をこの11月中にも開設できるよう準備を進めております。また、JR金町駅周辺及び京成青砥駅周辺にそれぞれ定員30~60名程度の認証保育所を平成23年5月の開設を目途に準備を進めてまいります。

 次に、「学童保育クラブの整備」についてであります。

 現在、本年12月1日の開設に向けて、原田小学校の校庭に私立学童保育クラブの建設工事を行なっております。また、東柴又小学校では、敷地内にあった旧区立東柴又幼稚園の園舎を取り壊し、そのスペースに平成23年4月開設をめざして私立学童保育クラブの建設工事を進めております。

 このほか、平成23年4月には、現在本田小学校の敷地外にある私立こひつじ本田第二学童保育クラブの定員を2倍の40名程度に拡大して本田小学校内に移設する予定です。

 今後も、増加している学童保育需要に的確に対応していくとともに、後期「葛飾区子育て支援行動計画」に基づき、小学校内への学童保育クラブ設置を計画的に進めることで、児童の安全を確保し、子育てする親が安心して子どもを預けられる環境づくりを着実に推進してまいります。

 次に、「教育振興ビジョンの推進」について申し上げます。

 はじめに、「葛飾区学校教育総合システム」についてであります。

 学校業務の情報化を図る「学校教育総合システム」を平成23年4月から稼動するため、現在、学校内のLANケーブルの整備や、学校業務用コンピュータなどの機器等の設置に向けて準備を進めております。また、学校業務支援ソフトの導入をはじめ、教職員を対象とした研修の実施やシステムの相談窓口の設置など、システムの運用に必要な予算を今定例会に提案したところであります。

 今後、システムを活用することにより、教職員間の情報の共有や成績処理の一元化など、学校業務の効率化を進め、事務作業を縮減していくことで、教職員が児童・生徒とふれあう時間を確保し、学校教育の質を向上するよう努めてまいります。

 また、総務省の「ICTを活用した協働教育の推進に関する調査研究」の対象校に、全国10校のうちの一つとして、本田小学校が選定されました。今後、児童一人に1台ずつのパソコンを配備して、ICTを活用した学習の研究や児童の情報活用能力の育成など先進的な研究・開発を進めていく考えであります。

 次に、「土曜日授業の実施」についてであります。

 今年度から小中学校全校において、土曜日を活用した授業を、各学校が年間5回から9回、試行的に実施しております。

 これらの試行を踏まえつつ、本格実施に向けて検討した結果、来年度からは、全小中学校で実施日を統一し、「葛飾教育の日」として、原則毎月1回、土曜日授業を実施したいと考えております 。

 小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から新しい学習指導要領が実施されますが、教える内容が増え、それに伴い授業時数も増加します。そのようなことから、土曜日を活用した授業時数の確保を行い、確かな学力の定着を進めていくものであります。さらに、土曜日授業は、原則として授業公開を行うことにより、保護者や地域の方々が参加しやすいようにして、家庭・地域が、教育について考え、連携することで、本区の教育の充実に役立てていきたいと考えております。

 

 次に、「ともに支えあい、いきいき暮らせる健康づくり」について申し上げます。

 はじめに、「保健所及び(仮称)子ども総合センターの建設」についてであります。

 平成23年7月の開設を目指して工事を進めており、現在、全体の3分の1程度の工事進捗状況となっております。本施設は、健康づくりと子育て支援に係る各種の健診や相談、児童虐待防止等の拠点としての役割を担うものであり、広く区民の皆様に周知し、親しまれる施設となるよう整備を進めてまいります。その一環として、区民の皆様から広く施設の愛称を募集することを考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、「介護保険サービス基盤の整備」についてであります。

 現在、本区におきましては、平成23年度を最終年度とする第4期介護保険事業計画に基づき、介護保険サービス基盤の整備を進めております。

 このたび、介護老人保健施設の整備主体である医療法人社団協友会と東京都との間で補助金の協議が整い、来年2月を目途に西新小岩三丁目において着工されることとなりました。これにより、平成24年2月に、定員40人の通所リハビリテーションを併設する、定員120人の介護老人保健施設が整備されることになります。

 この結果、区全体では、介護老人保健施設が8カ所、総定員993人となり、第4期介護保険事業計画の目標は達成される見込みです。また、介護老人保健施設に入所資格のある要介護1以上の区民に対する施設の整備率も、引き続き23区中トップレベルを維持することとなります。

 次に、「先進的介護予防事業」についてであります。

 本区では、回想法や筋力向上トレーニング、脳力(のうぢから)トレーニングなどの先進的介護予防事業に積極的に取り組んでいますが、今年度から、音楽を効果的に活用した「いきいきアンチエイジング」を新たに開始いたしました。これは、音楽に合わせて様々な指の運動を行うリズムエクササイズ、指先を動かし呼吸により音を出す鍵盤ハーモニカ演奏、腹式呼吸で声を出すボイストレーニングなどのプログラムを組み合わせて行うものです。5月から7月にかけて第一回目を開催し、既に36名の方が講座を修了いたしました。また、10月から12月にかけて第二回目の講座を開催する予定です。

 今後とも、様々な手法を工夫しながら、介護予防の一層の促進を図ってまいります。

 なお、先般、全国で百歳以上の高齢者の所在不明が相次ぎ発覚したところですが、本区では百歳以上の方全員の所在が確認されております。これもひとえに、民生委員児童委員の皆様をはじめ地域の方々の日頃からの見守りと温かい心配りのおかげと考えております。人情味豊かな本区のよさを活かし、今後も、区民の皆様とともに、高齢者の方々が生涯現役で元気に活躍し続けられる環境を築いてまいります。

 

 次に、「住み続けたいと思える、安全・安心なまちづくり」について申し上げます。

 はじめに、「水害への備え」についてであります。区では、これまでに、荒川、江戸川、中川と綾瀬川の堤防決壊や氾濫時における三つの「洪水ハザードマップ」を作成し、区内の全世帯に配布してまいりました。しかしながら、広域避難時の具体的な避難場所の確保や、いわゆるゲリラ豪雨による内水氾濫の際の避難などが課題となっていること、また、全国各地で豪雨等による被害が発生していることを踏まえ、水害時における総合的な避難対策等の検討を進めるため、葛飾区防災会議の専門委員会として、「大規模水害対策等検討委員会」を設置し、7月に第1回目の委員会を開催いたしました。また、あわせて、区民の皆様に水害に対する意識を高めていただくため、8月から12月にかけて、NPO法人と協働して「水害に関するパネル展」を、区役所をはじめ各地区センターで開催していきます。今後とも、水害への啓発活動を進めていくとともに、水害対策を積極的に推進してまいります。

 次に、「生活安全対策の推進」についてであります。

 警視庁の速報値によりますと、平成21年の葛飾区内における犯罪発生件数は、6,226件で、平成15年以来6年ぶりの増加となっております。なお、本年1月から7月末までの犯罪発生件数は、3,427件で昨年同時期より86件の減少となっておりますが、東京都内全体を見ますと、振り込め詐欺が増加の傾向にあります。このようなことから、今後の犯罪発生の動向に十分注視し、引き続き地域団体や関係機関との連携強化とともに、地域の自主的な地域安全活動への支援等に取り組むなど、犯罪発生の抑止と区民生活の安全・安心の確保に努めてまいります。

 次に、「業務継続計画(BCP)<健康危機管理編>の策定」についてであります。

 WHOは先月、今般の新型インフルエンザにおける現在の世界的な流行状況を「ポストパンデミック」とする旨の発表を行いました。今般の新型インフルエンザは、区内における大きな被害もなく、今日を迎えておりますが、強毒性の新型インフルエンザの発生による脅威は去っておらず、十分な体制づくりなどの備えが必要であります。

 このため、本区におきましては、区民の健康と生活を守り、社会活動を維持するため、葛飾区業務継続計画<健康危機管理編>策定委員会を立ち上げ、検討を進めているところであります。本策定委員会では、区民の健康を守るため、予防を徹底するという観点から、「健康被害を最小限にする」、区民社会を維持するという観点から、「区民に必要不可欠な業務を継続する」という2つの基本方針を決定いたしました。この基本方針に基づき、国内発生期や都内流行期等、新型インフルエンザの発生段階ごとに区が実施する業務を、「継続」、「変更」、「中止」のいずれかに振り分けを行いました。

 今後、医師会等関係機関との連携などをより具体的に協議し、実行性のある計画を策定してまいります。

 次に、平成22年10月から接種開始となる「新型インフルエンザ予防接種」についてであります。

 今年度の新型インフルエンザ予防接種は、昨年度の新型インフルエンザに特化したワクチンとは違い、より季節性に近いものとなります。実施にあたっては、インフルエンザに罹患すると重症化する可能性の高い1歳から中学1年生までの子ども達と65歳以上の高齢者に対して、接種費用の一部助成を行うこととし、対象者全員に個別通知をします。また、生活保護を受けている方などは接種費用を全額免除します。

 

 次に、「葛飾の良さを活かした、魅力と活力あふれるまちづくり」について申し上げます。

 はじめに、「産業経済対策」についてであります。

 本区の経済状況ですが、一昨年秋のリーマンショック後2年を経過する中で、景気が着実に回復して上向きになりつつあった矢先、ヨーロッパの財政不安やアメリカ経済の減速に伴う急激な円高に見舞われ、その影響が区内の中小・零細企業に重くのしかかって来ていると認識しております。経済対策につきましては、当初予算に重点的に経費を計上してまいりましたが、区内中小企業や商店が、現在予想を超える円高等による景気失速の波を受けていることから、これまでと同様に先手先手の対応を打つ必要があると考え、補正予算で追加の経済対策を実施することといたしました。

 まず、売上減少や資金繰り、そして借入金の毎月の返済負担の厳しさを訴える区内中小企業や商店への支援として、複数口の債務を可能な限り一本化することにより毎月の借入金返済額の負担軽減を図る「債務一本化融資」を創設し、区内中小企業の体力回復と新たな企業活動の創出を図ってまいります。

 また、商店街活性化策といたしまして、昨年度に引き続き、町会や学校等と連携したイベントに助成する商店街地域連携イベント経費助成の実施や、区内産業団体の新たな顧客獲得やイメージアップを目的としたイベントに助成する産業活性化事業経費助成をさらに拡大してまいります。一方、工業振興につきましては、本年6月に、本区で初めての取り組みとして国内最大の技術系見本市に葛飾区ブースを出展するなど販路拡大に努めたところですが、今後も、海外での国際見本市に出展する経費の助成拡充を行うなど、販売経路拡大支援を充実し、製造業の活性化を図ってまいります。

 さらに、東京都の補助を活用した柴又における観光まちづくり事業や「こち亀」連載35周年記念イベント事業、平成24年春の東京スカイツリー開業に合わせた葛飾区の観光スポットPR用DVDの制作、その他、国の施策に区が上乗せ支給をする正規雇用促進特別奨励金等を実施し、区内産業の活性化、中小企業や商店街の再生並びに区民の雇用機会の創出と生活の安定を図ってまいります。

 

 次に、「区民とともに築く、人にやさしく住みよいまちづくり」について申し上げます。

 はじめに、「中川七曲部のテラス」についてであります。

 中川七曲部については、江東治水事務所により耐震補強工事が進められておりますが、上平井水門から平和橋までの工事が完了し、7月20日に中川左岸緑道公園の拡張として、地域の皆様の協力をいただきながら中川テラスが開園いたしました。

 引き続き、地域の方々と連携しながら、魅力あるテラスとして守り育てるとともに、安全で親しみのある水辺空間を創出するため、区として、環境に配慮した照明の設置を進めてまいります。

 次に、「上千葉砂原公園と小菅東スポーツ公園における駐車場の整備」についてであります。

 上千葉砂原公園につきましては、交通公園として、また、ポニーをはじめ動物と子供たちのふれあいの場として、区内さまざまな地域から多くの区民の皆様にご利用いただいておりますが、駐車場がないため、自動車で来園される方にはご不便をきたしております。そこで、近くの都営住宅建て替えに伴い生じた土地を新たに上千葉砂原公園の駐車場として整備してまいります。

 また、小菅東スポーツ公園につきましても、テニスコートの利用など、自動車で来園される方が少なくありません。そこで、公園に隣接する都有地を確保し、駐車場としての整備を進めているところであります。

 次に、「地球温暖化対策の推進」についてであります。

 政府は本年4月、「次世代自動車戦略2010」におきまして、次世代自動車を普及加速するための積極的なインセンティブ施策を実施することを表明いたしました。

 本区におきましても、東京都の補助制度を活用した電気自動車普及のためのインフラ整備として、区内2ヵ所に急速充電スタンドを設置し、電気自動車を利用する方が無料で充電できる環境を整備いたします。また、同じく補助金を活用し、訪問介護等で24時間区内を巡回している福祉事業者に対し、電気自動車の購入費用を補助することで導入を促進するとともに、その走行データを自動車メーカー等と検証することにより、用途に応じた新しい電気自動車の開発等に協力していきたいと考えております。あわせて、公用車として電気自動車を導入し、区の率先行動として広くPRしてまいります。

 また、生物多様性への対応についてでありますが、本年10月に生物多様性条約第10回締約国会議(COP10*コップテン)が名古屋で開催される予定となっております。

 本区におきましても、生物多様性地域戦略の策定について準備を進めているところですが、地域戦略の策定及び地域戦略を反映させた早期の本格的な事業の展開に向けて、区内の様々な生態系や自然環境を調査する「自然環境調査」を実施いたします。

 区内の実態を的確に把握して、葛飾区における地域戦略である「生物多様性かつしか戦略」を策定し、具体的な施策を進めてまいります。

 次に、「清掃事業」についてであります。

 平成20年4月から区内全域でプラスチック製容器包装のリサイクルを始めましたが、その品質調査におきまして、葛飾区は23区でもトップクラスの高い評価を得ております。分別にご協力をいただいた区民の皆様に感謝するとともに、10月のごみ減量月間にあわせて、啓発用のごみ排出袋を配付し、一層のごみ減量に対する意識高揚を図ってまいります。

 なお、本年6月以降、水銀混入ごみの不適正排出が原因で複数区の清掃工場の焼却炉が相次ぎ停止をいたしました。9月3日時点で停止しておりました炉は全て再稼働し、現在は水銀が持ち込まれた経緯などについて調査を進めておりますが、水銀などによる焼却炉の停止は復旧に時間を要し、区民生活にも大きな影響があることから、今後も、区が責任をもって排出指導等を徹底するとともに、区民や事業者の方々と協働しながらごみの適正排出を推進し、清掃事業を円滑に進めてまいります。

 次に、「時代の変化に対応できる迅速・柔軟な取り組み」について申し上げます。

 はじめに、「コンビニ交付の実施に向けた住民基本台帳カードの無料化」についてであります。

 住民基本台帳カードを使用してコンビニエンスストアで住民票の写しや印鑑登録証明書などを取得する、いわゆる「コンビニ交付」の利用により、区民は自宅周辺だけでなく区外でも、年末年始を除き、夜間や休日を含め年中無休で住民票の写し等を取得することができます。

 現在、平成23年2月のサービス開始をめざして準備を進めているところですが、「コンビニ交付」を推進するためには、その利用カードである住民基本台帳カードの普及が不可欠であります。このため、「コンビニ交付」のサービス開始に先立ち、本年10月から住民基本台帳カードの交付手数料を当分の間、無料とする条例案を本定例会に上程させていただいておりますのでよろしくお願いいたします。

 あわせて、本年11月から戸籍住民課のほか、全ての区民事務所で住民基本台帳カードの申請受付や「コンビニ交付」の利用登録などができるようにするとともに、11月と12月には戸籍住民課と全ての区民事務所で延べ14回の休日臨時窓口を開設するなど、カードの普及促進と「コンビニ交付」の円滑な実施に努めてまいります。

 次に、「(仮称)奥戸地区図書館の開設」についてであります。

 (仮称)奥戸地区図書館は、区立南奥戸小学校の余裕教室を活用して設置するもので、現在、改修工事を実施しているところであります。平成23年4月の開設を目指して、地域の方々の身近な図書館として大いにご活用いただけるよう、また、学校図書館との連携など、学校併設の利点を活かしたサービスを提供できるよう、準備を進めてまいります。

 次に、「かつしか区民大学」についてであります。

 本年4月に「かつしか区民大学」を開校して以来、半年間で延べ2,500人以上の方に受講していただくことができました。学習を継続する励みとして、2時間程度の講座を1単位とする学習単位認定制度を設け、各人の受講証に記録しております。今後、この学習単位認定制度については、区が主催する講座だけでなく、東京理科大学や東京聖栄大学、共栄大学と連携した公開講座にも広げるなど、さらに多くの区民が「かつしか区民大学」で学び続ける励みとなるように対象事業を拡大してまいります。

 また、この秋には、新しい試みとして、公募区民による区民運営委員会が企画する講座が始まります。

 今後も、生涯を通じて「学びたい」という区民の声に応え、様々な学習の場を提供してまいります。

 

 以上、「夢と誇りあるふるさと葛飾づくり」の実現に向けた主要事業の進捗状況について申し上げました。

 

 その他、本定例会にご提案を申し上げます案件につきましては、上程の折に主管者から詳細にわたりご説明をさせていただきますので、よろしくご決定を賜りますようお願い申し上げまして、平成22年第3回区議会定例会の開催に当たりましての私のご挨拶とさせていただきます。