病院誘致に関する経過

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ページ番号1015114  更新日 平成29年7月31日

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 区では、葛飾区基本計画の「11の重要プロジェクト」に掲げられている「区内医療環境の充実」の一環として、旧松上小学校跡地(西新小岩4-18-1)を活用した病院誘致を実施しました。

病院誘致に至った経緯

旧松上小学校の写真
公募対象地の旧松上小学校
 区は、平成24年度に、区内の医療需給状況等を調査・分析し、課題の把握と解決に向けた方向性を明らかにすることを目的に、「区内医療環境充実のための調査」を実施しました。
 調査結果から、葛飾区の人口10万人あたりの病床数は、東京都平均や、葛飾区と同一の二次保健医療圏に属する足立区、荒川区と比較して少ないこと、区内南部地域(新小岩・奥戸)では、病院が少なく救急対応病院がないことなどがわかりました。また、リハビリテーション医療機関数や療養病床数など、高齢者に関わる医療体制も老年人口(65歳以上)10万人あたりで比較すると、東京都全体や足立区、荒川区を下回っていることがわかりました。
 一方で、葛飾区における高齢化率(65歳以上人口の割合)は22.5%(平成24年1月1日現在)となっており、23区平均の20.5%を上回っています。葛飾区基本計画の将来人口推計によれば、総人口は平成28年をピークにその後はゆるやかな減少が見込まれていますが、75歳以上人口については今後急激に増加し、平成34年には6万人を超え、平成23年より30%程度増加し、超高齢社会を迎えるとされています。今後、受療率(人口10万人あたりの推計患者数の割合)の高い75歳以上の高齢者人口が増加することから、ほとんどの疾患で入院・外来ともに患者数が増えることが予測され、また、高齢者人口の相対的な増加に伴い、救急医療の対象患者も増えることが見込まれています。
 今後の医療ニーズの増加に対応するためには、区内の医療供給体制をより一層充実、強化していく必要があるとともに、10年・20年先に迎える超高齢社会を見据えた医療の充実が不可欠となっています。
 そこで区は、区民の皆さんが必要とする医療が継続的に安定して受けられるよう、区内医療環境のさらなる向上を図る一環として、公募により旧松上小学校跡地に民設民営の病院を誘致することとしました。

公募の概要

平成25年6月14日に公募要項の公表及び配布を開始し、7月8日まで参加申込を受け付けました。
  
公募対象地

旧松上小学校跡地(西新小岩4-18-1)
敷地面積  約1万平方メートル
 
区が求める医療機能

葛飾区が置かれている医療環境の現状を踏まえたうえで、独立採算を前提に独自の提案を行うこと。
その上で、次の2つの医療機能を重点としつつ、その充実に取り組むこと。
  1. 高齢化に対応した医療
    超高齢社会に求められる医療を考慮し、回復期リハビリテーション病床、医療療養病床、認知症対応等の機能を持たせること。
  2. 地域医療との連携
    地域の医療機関と緊密に連携するとともに、葛飾区内の一般急性期病院の抱える救急搬送後、急性期を過ぎた患者の受け入れなど病病連携を図ること。

選定の結果

 事業者の選定にあたっては、学識経験者、地域代表及び行政代表で構成する「葛飾区病院誘致選定委員会」を設置し、審査を行いました。書類審査及びプレゼンテーションによる審査の結果、参加申込のあった17法人の中から、医療法人社団明芳会(板橋区小豆沢2-12-7、中村哲也理事長)が最優秀提案者として選定されました。
 明芳会は、葛飾区内で新葛飾病院(平成29年7月1日からイムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院として、機能と名称を変更)やイムス葛飾ハートセンターなどを運営しています。

明芳会の事業提案概要

医療機能

  1. 内科、外科、整形外科、心臓血管外科等の総合診療科
  2. 区が求める医療機能の実現
  3. 二次救急医療指定病院、外来化学療法等の専門外来の取り組み、CT・MRI・最新鋭の手術室等の医療機器設置(予定)

施設整備方針

  1. 災害に強く周辺環境に優しい建物形態
  2. 耐震を強化した設計
  3. 電気とガスの二重確保により環境負荷が小さく、災害時に強い設備システム

その他

  1. 地域完結型医療を確立し、急性期から在宅までの連続的・効率的な医療の提供に取り組む
  2. 区民健康診査の受入れ
  3. 東京都災害拠点連携病院としての地域協力
  4. グループ内だけでなく、他医療法人との人的・物的の相互協力体制を構築

覚書の締結

覚書締結の写真
覚書締結後の青木区長(左)と中村哲也理事長
 平成25年10月4日、区と明芳会は、新たな病院の開設に向けて相互に協力することを目的とした覚書を取り交わしました。
 
覚書の概要

  1. 明芳会は病院整備及び運営にあたり事業提案書に記載した事項の実現に努め、区はその実現に向け協力すること。
  2. 平成27年5月31日までに土地の賃貸借契約を締結すること。
  3. 平成26年3月31日までに病院整備及び運営に係る基本協定を締結すること。
  4. 提案書に記載された明芳会が行う地域貢献の内容及び区の支援内容について協議し、土地賃貸借契約又は基本協定に規定すること。

基本協定の締結

協定書締結
協定締結後の青木区長(右)と中村哲也理事長
  平成26年3月24日、新たな病院の整備及び運営に関して、円滑に実施するための必要事項を定めた基本協定を締結しました。
 
基本協定の概要

1.開設時期
  平成28年度中の協議をして定める日に開設すること。
2.病床数
  300床以上をめざすこと。
3.医療機能
  回復期に対応した医療及び一般急性期に対応した医療(救急対応を含む)を提供すること。
  病院規模の拡大に伴い、医療療養機能を加えること。
4.診療科目
  開設時には、内科、循環器内科、消化器内科、外科、心臓血管外科、整形外科、泌尿器科、皮膚科、放射線科及びリハビリテーション科とすること。
 その後も診療科目の拡充に努めること。
5.医療連携体制
  区内の医療機関との患者の紹介などを積極的に行い、適切な医療連携体制を構築すること。
6.地域貢献
  疾病予防の啓発及び地域住民の健康増進を目的とした活動を積極的に行うこと。
  災害時には、医療救護活動を行うこと。

説明会の実施

病院の構想や建設工事等について、説明会を行いました。


1.旧松上小学校跡地を活用した病院の開設に関する説明会
 •開催日時  平成26年5月28日(水曜日) 午後7時から8時30分
 •会 場   旧松上小学校体育館
 •参加人数  約200名
 •出 席  者  葛飾区(政策企画課特命担当、営繕課)、 医療法人社団明芳会
                東京消防庁本田消防署

2.旧松上小学校・旧心身障害者福祉会館の解体工事に関する工事説明会
•開催日時   平成26年7月30日(水曜日) 午後7時から午後8時
•会 場        旧松上小学校体育館
•参加人数    約30名
•出 席  者    葛飾区(営繕課、政策企画課特命担当)、株式会社六大工業、中央環境株式会社
                 東京消防庁本田消防署

3.第二回 旧松上小学校を活用した病院の開設に関する説明会
●開催日時    平成26年10月8日(水曜日) 午後7時から8時
●会 場         新小岩中学校体育館
●参加人数    約120名
●出 席 者     葛飾区(政策企画課特命担当、営繕課)、医療法人社団明芳会
                  株式会社現代建築研究所、東京消防庁本田消防署

4.第三回 旧松上小学校跡地を活用した病院の開設に関する説明会
●開催日時  平成27年6月3日(水曜日) 午後7時から8時20分
●会 場         新小岩中学校体育館
●参加人数    約140名
●出 席 者    葛飾区(政策企画課医療環境推進担当、営繕課)、医療法人社団明芳会、
                株式会社現代建築研究所、清水建設株式会社

5.第四回 旧松上小学校跡地を活用した病院の開設に関する説明会
●開催日時   平成27年9月18日(金曜日) 午後7時から8時7分
●会     場    新小岩中学校体育館
●参加人数   約80名
●出 席 者    葛飾区(政策企画課医療環境推進担当)、医療法人社団明芳会、
                 株式会社現代建築研究所、清水建設株式会社

6.新葛飾病院とイムス東京葛飾総合病院の今後についての説明会
●開催日時   平成28年10月12日(水曜日) 午後7時から8時5分
●会 場        堀切地区センター 3階ホール
●参加人数   約110名
●出 席 者    医療法人社団明芳会、葛飾区(政策企画課医療環境推進担当)

イムス東京葛飾総合病院の開設・新葛飾病院(イムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院)の機能変更

イムス東京葛飾総合病院全景写真
イムス東京葛飾総合病院全景

平成29年5月1日に、イムス東京葛飾総合病院(西新小岩4-18-1)が開設しました。
平成29年7月1日に、新葛飾病院(堀切3-26-5)は、回復期リハビリテーション病院に機能を変更し、名称もイムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院に変わりました。


イムス東京葛飾総合病院の概要(平成29年5月1日現在)

(1)開設時期
  平成29年5月1日(外来診療開始)

(2)開設・運営事業者
  医療法人社団 明芳会
  理事長 中村 哲也
  所在地 板橋区小豆沢2-12-7

(3)病床数
  173床
  ・新病院病床確保 79床
  ・新葛飾病院からの移設病床 94床
 (開設後も300床以上をめざします。)

(4)診療科目
  内科、循環器内科、消化器内科、外科、心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、泌尿器科、皮膚科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科、救急科、眼科、小児科(開設後も診療科目の拡充に努めます。)

(5)フロア構成

9階 病棟 ・HCU(高度治療室)8床
8階 病棟・SCU(脳卒中治療室)9床
7階 病棟
6階 病棟
5階 病棟
4階 管理部門
3階 手術室5室・ICU(集中治療室)8床
2階 検査・内視鏡・透析25床・リハビリ・MRI
1階 総合受付・外来・救急・CT

延床面積:15,354.18平方メートル
建物の高さ:39.56メートル

(6)外来の受付・診療日時

 ●月曜日~金曜日
  受付時間:午前8時~午後0時30分
           午後1時~午後5時
  診療時間:午前9時~午後1時
         午後2時~午後5時30分
  ●土曜日
     受付時間:午前8時~午後0時30分
   診療時間:午前9時~午後1時


イムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院(元・新葛飾病院)の概要(平成29年7月1日現在)

新葛飾病院は、救急対応などの急性期を経過した患者が早期に自宅や社会へ戻ることを目的とした回復期リハビリテーション病院に機能を変更し、名称もイムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院に変わりました。

(1)名称の変更
 「イムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院」に変更

(2)機能の変更
 回復期リハビリテーション病院に機能を変更

(3)診療科目
 リハビリテーション科

(4)診療再開
平成29年7月1日
※平成29年5月1日~6月30日に、トイレや浴室等、回復期リハビリテーション病棟に対応する改修工事を行いました。

(5)病床数
50床(診療再開当初)

このページに関するお問い合わせ

地域保健課地域医療係
〒125-0062 葛飾区青戸4-15-14 健康プラザかつしか内
電話:03-3602-1231 ファクス:03-3602-1298
Eメールでのお問い合わせはこちらの専用フォームをご利用ください。