葛飾区製造業の概況

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ページ番号1004945  更新日 令和2年2月26日

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葛飾区の製造業の統計を中心に概況を掲示します。

大都市工業地域の中の葛飾区工業

 葛飾区は、東京都城東地域の一画を占める、東京都工業の代表的な工業集積地域です。
   平成27年度工業統計調査によると、2,131工場(東京都区部 第3位)があり、11,867人(東京都区部 第6位)の従業者を擁し、約1,838億円の製造品出荷額等をあげています。これを東京都全体における構成比から見ても、工場数で7.9%、従業者数で4.0%を占めるなど、葛飾区の工業活動は東京都内において高い地位にあることが分かります。
 しかし、昭和から平成に入って、区内の工場数(昭和54年をピーク)、従業者数とも年々減少傾向にあります。特に近年の減少は著しく、平成23年から平成27年にかけて、工場数では約20%、従業者数では約19%減少しています。(表1参照)
 次に、東京23区内における葛飾区工場数の地位を見てみると、昭和50年には第9位、昭和60年から平成5年までは大田区に次いで第2位、平成7年大田区、墨田区に次ぐ第3位となりましたが、平成10年・12年には再び第2位となりました。平成15年からは3位、平成23年度からは第4位となり、平成27年度からは再度第3位となっています。

葛飾区工業の業種別構成

 葛飾区内工業の構成上の特徴を、産業中分類別の工場数の構成比で見ると、プラスチック製品、皮革同製品、衣服その他繊維製品と続く日用消費財を中心とする雑貨(軽)工業部門と、ゴム製品(7.1%)、機械(一般13.9%、電気2.7%)、及び金属製品(22.9%)でその上位が占められています(表2)。
 また、東京都全体の業種別構成との比較において特徴的な点を列挙すると、
(1)東京都全体における第1位業種の「出版・印刷」が葛飾区においては第7位と低く、替わってプレス業・メッキ業をはじめとする「金属製品製造加工業」の割合が非常に高くなっています。
(2)「その他製造業」に分類される業種の割合が非常に高くなっています。これは、この中に含まれる「玩具・運動用具産業」やアクセサリー等「装身具産業」、シャープペン・ボールペン等「文具産業」が、葛飾区の地場産業として非常に多くの集積があり、東京都のみでなく全国的にも主生産地となっていることによります。
(3)「ゴム製品製造業」の割合が高くなっています。これも、工業用ゴムをはじめとするゴム製品の製造業が、葛飾区の地場産業として全国的主生産地となっているからです。
 これらの点から分かることは、葛飾区の製造業は非常に多種多様な業種構成であること、地場産業関連業種に関しては、全国的にも有数の集積を誇ること等、葛飾区内工業の性格が明らかになります。
 この他にもボルト・ナット製造業なども、東京都区部の中で高い地位を占めるだけでなく、全国的にも主生産地となっています。


表1)葛飾区の工場数などの推移
調査年度 工場数(件) 従業者数(人) 製造品出荷額(億円)
昭和40年 4,760 66,291 1,812
昭和46年 4,605 56,026 3,112
昭和52年 7,138 52,780 4,976
昭和53年 7,050 51,347 5,048
昭和54年 8,153 54,340 5,815
昭和55年 7,847 52,737 6,326
昭和58年 8,131 51,275 6,374
昭和60年 7,662 50,022 6,921
昭和63年 6,683 42,973 6,385
平成2年 6,498 43,606 7,137
平成5年 5,811 36,839 5,838
平成7年 5,471 33,545 5,312
平成10年 5,593 32,338 5,130
平成12年 5,048 28,723 4,558
平成15年 4,090 22,193 3,281
平成17年 3,657 19,971

2,714

平成20年  3,139 17,445 2,434
平成23年 2,673 14,656 1,984
平成27年 2,131 11,867 1,838

 

(表2)葛飾区の製造業産業分類別事業所
製造業業種 事業所数 構成比
金属製品 489

22.9%

一般機械器具 297 13.9%
プラスチック製品 161 7.6%
なめし革・同製品・毛皮 156 7.3%
ゴム製品 152 7.1%
繊維工業 129 6.1%
印刷関連 127 6.0%
パルプ・紙・紙加工品 78 3.7%
電気機械器具 58 2.7%
家具・装備品 56 2.6%
食料品製造業 45 2.1%
非鉄金属 44 2.1%
輸送用機械器具 41 2.0%
鋼鉄 28 1.3%
窯業・土石製品 22 1.0%
木材・木製品(家具を除く) 18 0.8%
化学工業 15 0.7%
電子部品・デバイス 13 0.6%
情報通信機械器具 5 0.2%
飲料・たばこ・飼料 2 0.1%
その他の製造業 195 9.2%

葛飾区工業の規模別構成

(1)葛飾区内工業を規模別構成で見ると、従業者3人以下の工場が約6割を占めています。この規模別構成比は、昭和60年当時と比べても大きな変化はしていません。
(2)平成28年度経済センサス-活動調査による工場の経営形態では、会社企業が65.5%、個人経営が34.2%、その他の団体等が0.3%となっています。

 葛飾区は、明治の時代から、交通の便、工業用水の確保、その他立地環境の諸要因のほか、戦災、関東大震災等歴史的背景もあり、東京の代表的な工業集積地域の1つとして、日本のものづくりにおいて重要な地位を確立してきました。
 また、葛飾区の事業所の業種別構成では、製造業の関連事業所数は「卸売業・小売業」に次ぐ第2位となっており、「製造業」は葛飾区内における地域経済の重要な担い手であるとともに、区民に多くの雇用の場を提供しています。
 このような点から、葛飾区では産業振興<製造業(工業)振興>を施策の重要な柱の1つとして位置付け、「働きやすく住みやすい産業地域社会」の実現を目指して、区内産業(工業)の一層の振興を図っています。

「産業地域社会」

 葛飾区では、区内工場の多くが住宅と工場併設型であり、その市街地形成は、住宅地と工業地が混在する住工一体型の都市構造をなしています。こうした住工一体地域の多くは、単に昼と夜との人口差が少ないだけでなく、そこに住む者と働く者が同じであるという特徴があります。このような地域において、日常生活の関係から、工場と住宅が親しく結ばれ、工業関係者をはじめ、商業、サービス業を含めた心通じ合う地域社会を「産業地域社会」といい、本区の目標とする社会です。

このページに関するお問い合わせ

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