【かつしか人】八重樫打刃物製作所

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ページ番号1030630  更新日 令和5年6月13日

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南葛SCの皆さん

八重樫打刃物(やえがしうちはもの)製作所

 和包丁 
和包丁

【所在地】 立石3-4-7

江戸打刃物の鍛冶屋。熱された炭が赤く燃える工房では、葛飾区伝統工芸士で「4 代目宗秋(むねあき)」の八重樫潤一(じゅんいち)さんと叔父の忠夫(ただお)さん、2人の若いお弟子さんの4 人で打刃物を製作している。「総火造り」という型を使わない伝統製法を主としており、料理人が使う「和包丁」の他、大工が使う「かんな」や「のみ」など、高い性能が求められるさまざまな道具が作り出されている。

 

左から【上段】大月さん、小沼さん 【下段】忠夫さん、潤一さん
左から【上段】大月さん、小沼さん【下段】忠夫さん、潤一さん 

八重樫打刃物製作所のお弟子さん2人にインタビュー

小沼亮介(こぬまりょうすけ)さん

小沼さんが話している様子

「伝統的な江戸打刃物の技術を未来へ残すため、製造法を学び、技術を受け継いでいきたい」

修行7年目。大学卒業後、都内で1 年働いた後、「やりたい仕事をしたい」との思いから、八重樫打刃物製作所の職場見学に参加。八重樫さんの刃物作りに興味を持ち、弟子入り。

 

大月正高(おおつきまさたか)さん

大月さん

「一人前の鍛冶師になり、お客さまに満足していただけるものを提供できるようになりたい」

修行5 年目。大学卒業後、地元の九州で8 年働いた後、趣味の釣りで包丁に触れる機会が多かったことと、伝統工芸品の打刃物に興味があったため、弟子入り。

 

 

●弟子入りした時から今までの仕事内容を教えてください

圧着
圧着作業をする小沼さんと忠夫さん

―小沼さん
刃物鍛冶の仕事は全くの未経験だったため、初歩的なところから教わりました。最近は、革細工で使用する針を製作しています。また、火造りで軟鉄と鋼をくっつけるため、大きなハンマーと小さなハンマーで交互に叩いて圧着する作業を親方(潤一さん)や忠夫さんと一緒に行っています。
―大月さん
私も、のこぎりなどの道具の使い方から教わりました。作業としては、焼き入れで使う炭を切る「炭切り」から始め、最近は、包丁の持ち手部分である柄を作っています。

●仕事に取り組むにあたり意識していることはありますか

 革用針の仕上げ研ぎ作業をする小沼さん
革用針の仕上げ研ぎ作業をする小沼さん

―小沼さん
刃物の製作依頼で、特にものづくりの職人さんからの依頼となると、寸法の注文が0.1 ミリ単位と、細かなこともあります。どのような依頼であっても、お客さまに満足してもらえるように、丁寧に正確に作ることを意識しています。
―大月さん
買ってくれるお客さまのことを考えることです。より良い物を提供できるよう、自分が今出せる力を出すことを意識して製品を作っています。

●やりがいを感じる瞬間を教えてください

 グラインダーで刃物を研磨する大月さん
グラインダーで刃物を研磨する大月さん

―小沼さん
包丁だけを作るなど専業の鍛冶屋さんが多い中、私たちはさまざまな注文を受けています。中には、今まで作ったことのない物を作ることもあります。前例がない物をどうやって作るか考えることは難しくて大変ですが、苦労した分、完成した時には達成感があります。
―大月さん
自分の作った物がお客さまの手に渡り、喜んでいただけた時です。また、自分のイメージ通りのものを作れた時にもやりがいを感じます。

●今後の目標や抱負を聞かせてください

 八重樫打刃物製作所で作られた刃物
八重樫打刃物製作所で作られた刃物

―小沼さん
伝統的な江戸打刃物の製造技術を親方(潤一さん)や忠夫さんから学び、その技術を受け継ぎたいです。そして、私たちより後の世代にも技術を継承し、未来へ残していきたいです。
―大月さん
親方(潤一さん)や忠夫さんがやっていることを学んで、包丁だけでなく「かんな」や「のみ」など、さまざまな刃物を作り、お客さまに満足していただける物を提供できるようになりたいです。一人前の鍛治師になって、いずれは自分の鍛冶屋をやっていきたいです。

鉋
かんな
鑿
のみ
 焼き入れ作業
焼き入れ作業
 研ぎの作業
研ぎの作業

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